STORY
主人公斉藤英二郎は医師免許を取得して、永禄大学附属病院で研修医として働き始める。安月給のため、他の病院で当直医のアルバイトを掛け持ちしながら、理想の医療の世界を夢見て、懸命に日々を送る。そんな中、初めて1人の患者を受け持つことになったのだが、延命治療の中止が決まった老人であった。斉藤はさまざまな治療を試みようとするが、指導医から「延命治療をする必要はないと」と宣告され、日本医療の不条理さに直面する。その後、内科、NICU、小児科、癌科と様々な医療現場を経験し、自分の理想とあまりにもかけ離れた世界に驚愕し、苦悩、葛藤して行くこととなる。
(Shuho Sato/2002-2010/13 books/Shogakukan)
COMMENT by Shun
研修医の医療マンガ。医療マンガの多くは、天才医師が卓越した技術でどんな患者をも救うというパターンなのだが、このマンガは研修医である主人公の斉藤英二郎が、様々な医療問題と向き合って葛藤しながら成長していくという珍しいタイプだ。
扱っているテーマも、他の医療マンガの花形である、脳手術や心臓のバチスタ手術のような派手なものではなく、癌の告知問題や、幼児の深刻な病気なものなど、心にささるズッシリと重いものが多い。
これらの目新しさと、英二郎の真っ直ぐな性格に惹かれて、完全に引き込まれたのだが、
話が進み精神病や移植などの重い課題がではじめると、研修医の範疇で解決できるものではなくなり、淀んだ空気のまま次の話へ…、という流れになり、「重苦しさと暗さ」だけが残っていく。
しかし、それは医学の世界の厳しい現実と理想を描いたら、自然と浮かび上がった目を背けたくなるような「重苦しさと暗さ」なのである。マンガの面白さで評価するならば「6点」であるが、できるだけ多くの人が読まないといけないマンガだ。
と、かっこいいことを言ってみたものの、時間は有限だ。スラムダンクを読んでないならそっちを読むのが先決だ^-^
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